設立趣意
研究委員会設置の趣意
燃料電池自動車の商用化もはじまり、二次エネルギーとしての水素を社会利用する機運も高まっています。これにともない、高圧・低圧、高温・低温などの様々な条件下で金属系・無機系・ポリマー系を含む多くの材料と水素とが接触する状況が格段に増え、機能性や安全性を維持・向上する観点からも、材料中の水素機能にかかわる解析技術が一段と重要となりました。しかし、産業界が期待するこれらの解析技術は、それぞれの技術分野の専門性が高く、また対象とする水素関連材料も多岐にわたることから、単独の企業や研究機関の努力だけでは構築できないものと考えられています。協調領域として情報と課題を十分に共有し、産業界からの多様なニーズを基礎研究に反映した上で、現状と将来を総合的・俯瞰的に検討することが望まれています。そこで、国内第一線の技術者・研究者が広く参画できる本研究委員会を設置して、材料中の水素機能の本質的解明を目指した計測・計算両面での最先端の解析技術を構築する場を整備します。